宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

雪組別箱公演「ハリウッド・ゴシップ」

雪組 別箱公演「ハリウッド・ゴシップ」を観てきました。
先行画像が出た時にはそのカッコ良さにビビったのですが、ポスター画像が出た時は若干戸惑ったりして。苦笑
殴られてるのにイケメンだしカメラ目線だし。後ろの潤花ちゃんはどや顔だし。笑
幕が上がるまでコメディーなのかな?と想像してました。苦笑

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正直今回は観劇自体迷ったんですよね。私、宝塚観劇歴長くないけど、演出家の田渕先生結構苦手で。なんていうか、個人的に私、田渕先生作品では眠くなることが多いんですよね。直近の作品もアレだったし。汗
でも、今回はチケット取ってよかった~~めっちゃ良かった。
(田渕先生疑ってごめんなさい)

ここからはネタバレ含む個人的な感想です。

1幕のプロローグから、翔ちゃん(彩凪 翔)演じるジェリーがモノクロフィルムに乗せて登場するのですが、まぁ~~~カッコいい事っ!(そして何気にゴシップ記者に扮した縣君(縣 千)もカッコイイの)
始まりからして凄いワクワクするのよ。

それが終わったと思ったら、本作の主役である咲ちゃん演じるコンラッドのオーデションの場面に変わるのですが、いやこのヴィジュアルでオーデション落ちる?って感じるくらいカッコイイのですよ。いや、まだこの段階ではまだあか抜けてもいないし、自分に自信もないしオドオドしてるんだけどね。苦笑

そんな万年エキストラから抜け出せないコンラッドが、自身が受けたオーデションが最初から主演が決まっていた出来レースだと知って激怒し、プロデューサーへ文句を言う為に向かった先で出会うのが、往年の大女優で今や若手人気スターとなったジェリーに利用されたアマンダ(梨花 ますみ)
最初配役が発表された時は、えっ?!とちょっと戸惑ったのですが、実際にお芝居を観てみてなっとく。この役は専科さんじゃないとできないわ。

特に2幕のコンラッドがアマンダに別れを告げる2人だけのシーンは、ホント息をのむし2人の演技も素晴らしかった。あとこの場面でのみとさんの泣き化粧は凄く効いてる。

自分を利用するだけしてスターの座にのし上がったジェリーと映画会社を恨んでいるアマンダがコンラッドをスターに変えていくのだけれど、彼女の手によって最初はオドオドしてた咲奈コンラッドが自信に満ち溢れた男性になっていく姿は見事。
あか抜けない印象だったコンラッドが、服装も含めて洗練されていくのを観ていくのも良い。劇中劇もあるし、様々な衣装に身を包んだ咲ちゃんを堪能できる舞台でファンとしては嬉しい限り。笑
マタドールの格好が似合うのはショーとかでも観てきてるし知ってたけど、2幕の「サロメ」の中のヨハネがめっちゃ似合っててカッコ良かった。(想定外だったからびっくりしたよ。苦笑)
やや気になる部分がまだあるとはいえ、お歌もますます上手になっているし、ダンスシーンでは文句なしに抜群にカッコイイですしね。

翔ちゃんは1幕は意外と出番が少ないように感じたのですが、出てくる場面がとにかく嫌な映画スターなのですが、そんなジェリーの印象が大きく変わるのが2幕かな。
ヴィジュアルは1幕の方がスター彩凪翔(もとい)ジェリーでカッコイイのですが、2幕でドラッグでハイになってる姿の方が印象的。
まぁ、ハリウッドスターとドラックの問題は、今も昔も切っても切れないですしね。

ハリゴシでは、スターを夢見る青年コンラッドを通して、ゴシップを利用してのし上がる姿とその過程で知るハリウッドの光と闇を表現した作品だったんでしょうかね。


1幕後半の制作発表の場面はキャスト全員集合の華やかだし、ワクワクする場面でした。1幕の中では一番好きな場面かも。アマンダがどうやってコンラッドをデビューさせるのかと思ったら、こういう形だったのかぁ~って感じで。

今作で東上公演初ヒロインを射止めた潤花ちゃん演じるエステラは、ポスターに大きく写ってた割にそんなに出番がないかな。いや十分出てますけど。苦笑
私、潤花ちゃんは素化粧では可愛らしいお顔をしてると思っているのですが、舞台メイクだとちょっと大人っぽいというか気が強そうに見えるんですよね。眉毛のせいかな?
でも、2幕の劇中劇「サロメ」の場面の中での「7つのヴェールの踊り」は凄い綺麗で素敵だった。この場面凄い好き。
お歌も、以前から聞いていた評判とは違い割と良かったし。
あと、2幕ラストのダイナーでの咲ちゃんとのダンスの場面では、フレッシュなふたりのキュートなダンスも好感度高いかな。

ダイナーとえば、女主人を演じるきゃびい(早花 まこ)も印象的。出てくるだけで笑いを取っちゃう存在感(というか顔芸?苦笑)
本作で笑いどころを取ってるのはきゃびいと、アマンダ邸の執事ピーウィー役のまちくん(真地 佑果)ですね。

まちくんはゴシップ記者役でも出演しているのですが、記者といえば「HOLLYWOOD GOSSIP」のキャノン・チェイス役で愛すみれちゃんがテンポの良い楽曲に乗せてお歌を聴かせてくれるし、同じくゴシップ記者としてひまりちゃん(野々花 ひまり)も活躍してるし(少しだけどソロナンバーもあるよ♪)

雪組の若手男役のカリ(煌羽 レオ )まのみー(眞ノ宮 るい)縣君(縣千)も、コンラッドのエキストラ仲間として出てくるんですけど、縣君とまのみーに関してはゴシップ記者(カメラマン)のお役の方が、セリフとかはないんだけど、カッコ良くてねぇ~
特にまのみーは、「ローマの休日」でアーヴィングを演じた時の翔ちゃんみを感じたよ。
そして、縣君はまだ研5だというのにお髭が似合う似合う。髭好きにはたまらん。苦笑

カリは、まのみー、縣君と同じくコンラッドのエキストラ仲間ではあるのだけれど、2幕で意外なキーパーソンとなってくるし、出番はさほどないけれど印象に残るお役だったのでは。金色の粉(紙テープ?)を吹きかける場面とか、翔ちゃんの演技も相まってぞくっしたかな。(いや、ドキッとした?笑)


何者でもなかった若者が、チャンスに巡り合い成功し、その後破滅していくってのは映画でも舞台でもよくあるお話なのですが、そこは宝塚。
ある意味、夢には破れたのかもしれないけど、誰も破滅してないし、薬に溺れてしまったジェリーでさえも、事故をきっかけにクスリから抜け出せるかもしれないと思うと、観劇後に沈んだ気持ちにならないのが良いですよね。


あぁ、あと、宝塚には欠かせないフィナーレのショーですが、こちらも凄い素敵で。
まさか、別箱で男役の群舞(黒燕尾)が観られるとは思てなかったし、
なによりも振付がヤバい。カッコイイのはもちろんのこと、チャーミングな振りもあるかと思えば、いやらしいエロスな振り付けもあったりして。(赤面)
振付の先生は誰なんだ???と思ったら、KAORIalive先生でした。

過去の本公演でも思ったけど、咲ちゃんって外部の振付師との相性良いね。



宝塚歌劇団 雪組公演
ミュージカル・スクリーン『ハリウッド・ゴシップ』
作・演出/田渕 大輔
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