宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

宙組別箱 『プロミセス、プロミセス』観劇

キキさん(芹香 斗亜)主演の梅田芸術劇場シアタードラマシティ公演(DC)ブロードウェイミュージカル「プロミセス、プロミセス」を観に行ってきました。

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コロナ禍になって、本公演はチケットが取りやすくなりましたが、別箱は以前よりもチケットが取りづらくなっている気がします。そんな中で梅芸DC公演の本公演のチケットが取れたことは本当に幸運だったと思います。(しかも初日)
ブロードウェイミュージカルだし、原田先生のBW作品の潤色コメディって面白かったイメージが合ったので見たかったんですよね~

主演のキキさんの3年ぶりの主演作ということもあり、また初日観劇ということもあり、ファンのかたの熱量が凄かった気がします。
コメディ作品だったので笑いが起こるのは、まぁ、当然ではあるのですが、そこまで笑える?とか、ここ笑うところ??って場面とかでの一部ですごい盛り上がっているが、ちょっとこちら側との温度差を感じてしまいました。苦笑

 

さて、ネタバレ含む観劇の感想です。

キキさんの登場シーンからわりと意表をつくところから登場されるので、ぼーと見てると見逃しちゃう(いや見逃さないけど)
今回は、セットが縦に3段に分かれているような感じだったので、前方席よりも真ん中から後方席あたりのほうが見やすい公演だな。と思いました。ステージ上でいろいろ起きている時に、一番上のセットの上でもこっそり何やら起きていたり。


さて、見て最初にびっくりしたのが、主役のチャック(芹香 斗亜)がアパートの鍵を会社の重役に貸出ているというのは、知っていたのですが、てっきり、彼が管理するアパートとか、なにかしらの空き部屋の鍵を貸していると勘違いしていたので、まさかチャックが自分のアパートの部屋の鍵を貸出していると知ったときは衝撃がっ
えっ、絶対嫌じゃん。
しかも愛人との密会に使わせるとか、絶対イヤじゃん


キキさんチャックは、とりあえずセリフ量が凄いっ!!!
おとぼけ口調で大量のセリフを話しまくる。(もちろんお歌もたくさんある)
完全なる日和見主義者っぽいんだけど、それでも人並みに出世欲はあるみたいで。苦笑
でも、その出世のための手段がそもそもセコイ。(残業して仕事頑張ってますアピールとか。アパートの鍵を貸す。とか。苦笑)
それでも、好きな女の子(フラン)に対する伝わらない想いとか態度とかは見ていていじらしいですよね~
1幕ではフランに『良い人』認定されてはいるけれども、名前すらろくに憶えられてないという体たらく。(でもめげない 笑)
なんだけど、大好きなフランの為に自らが濡れ衣をかぶるところとか。
なんて良い人なの!!!!(涙)
キキさんって、過去にもこういうありきたりともいえる普通の男性をよく演じてたと思うのですが(特に花組時代)その当時はあまり魅力的に感じられなかったのですが、今回は凄くハマってた気がします。

ヒロインのフラン役を演じているのは大好きなみねりちゃん(天彩 峰里)
なのですが、なんか、みねりちゃん、ちょっとぽっちゃりした・・?
いや、相変わらず凄い可愛いのですが、微妙に髪型も似合ってないような気がして、ちょっと残念。。。
1幕でのキキさんチャックとの嚙み合ってない会話から生まれる笑いとかはともかく、全体的にシリアスな場面担当するみねりちゃんですが、チャックと隣人のDr. ドレファスとの勘違いの場面とかで、よくそこでぶれずにお芝居できるなぁ~って凄いなぁっておもったり。(いや、そんなことプロなんだからできるのは当然でしょうが)
ホント題材のわりにほぼ、みねりちゃんとそらぴ(和希 そら)だけが、シリアスな場面というか役割と担当されてますからね。
まぁ、このふたりの関係とそれに、ミス・オルスン(瀬戸花 まり)を交えた3人の物語を、コメディ色を抜いてしまったらとんでもないドロドロ展開になってましたよね。苦笑

そらぴ、『シャーロック・ホームズ』でのレストレード警部役に続いてのスーツ姿でしたが、レストレードは若干かっぷくの良いおじさん寄りだったのに対し、今回のシェルドレイクはカッコイイ。
(名前もなんかカッコイイよね。シェルドレイクって)
いや、不倫している段階で私の中ではクソですが。苦笑
しかも、まさかのフランが初めての不倫相手じゃないとか、マジないわーーー。。
と、思っていたので、ミス・オルスンが最高に好きです。はい。
いや、最初ミス・オルスンがフランにシェルドレイクの過去の女性遍歴を語りだしたときには、正気か??って思ったのですが、彼女なりの優しさじゃない?こんな不倫男のために人生をムダにさせないための。
そのうえでの、最後のリベンジね(いや、たいして劇中では描かれないんだけど)最高です。

この作品をコメディとして成立させている一因でもある、チャックの隣人Dr. ドレファス(輝月 ゆうま)
まゆぽんはこれが専科生デビューとは思えない存在感で、そして、なによりも主演のキキさんより下級生なんですよね~全然そんな感じに見えない~(いや知ってたけども)すごーい
Dr. ドレファスは不倫に現を抜かすチャックの会社の重役たちとは違った意味でのイケオジで。凄いチャーミングなの。
そういえば、まゆぽんは『雨に唄えば』でもリナを演じたりと、どこか憎めないようなお役とかできちゃう芸達者な生徒さんでしたよね。今後の他組での出演も楽しみ♪

そして、そして、今回(特に2幕)でかなり美味しいところを持っていったのは留依 蒔世でしょうね~
元々は、フランのお兄さんのカールだけの予定でしたが、愛海ひかるが全休になり、その代役でチャックがクリスマスの夜にバーで引っかけるマージの2役を演じているんですけれども、これが、2役とも役が濃い!!!笑
さんざんマージとして、濃~い絡みをチャックとした後に、さほど間を開けずにカールと登場するもんだから、それを逆手にとってのチャックとのアドリブも凄いし(このアドリブはキキさん側からかな?)
何しろキャラが濃いから!!!(特にマージ)

ところで、マージとチャックがバーで盛り上がっている場面で、何気に一番上のセットでみねりちゃんフランとそらぴシェルドレイクが、下のステージでのどんちゃん騒ぎを横目に大人なことを。。。


ホント、あらすじだけを話すと(特に2幕)どろっどろの不倫物って感じだなだけど、これがコメディってなんだから、とんでもないですよね~
とはいえ、最後は(ある意味ミス・オルスンのおかげか?)ハッピーエンドになるし、気軽に見れて最後にはほっこり笑顔になれるミュージカル作品でとっても良かったです。



ブロードウェイ・ミュージカル『プロミセス、プロミセス』
PROMISES, PROMISES
Book by Neil Simon
Based on the Screenplay THE APARTMENT by Billy Wilder and I.A.L. Diamond
Music by Burt Bacharach Lyrics by Hal David
Produced for the Broadway Stage by David Merrick
PROMISES, PROMISES is presented by arrangement with Concord Theatricals on behalf of Tams-Witmark LLC. www.concordtheatricals.com
翻訳・演出/原田 諒

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