宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

宙組梅芸『FLYING SAPA -フライング サパ-』

花組の観劇感想も書いてないというのに、先日観に行った「フライング サパ」について書きたいと思います。

私は本作の作・演出を担当されている上田久美子先生のファンでして、なので、赤坂ACTシアターでの公演が決まったときには見たいなぁと思いつつ、距離的、金銭的な問題で観劇を断言したのでした。(チケットが取れるかって問題は置いておいて)

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結局、今年2020の世界中で様々な影響を及ぼしている感染症の影響で、年間スケジュールはスケジュール通りにはいかず、私もたくさんの作品が見れなくなっていたのですが、そんな中、個人的に起きた良いニュースがこの「フライング サパ」が大阪で公演されることになったということでした。


本来ならこのコロナ禍の状況で大阪(梅田)まで遠征するのは躊躇われたのですが、実は少し前に仕事の都合で関西圏に引っ越してきたため、以前と比べるとさほど遠征するのは大変じゃなくなったんですよね。
とはいえ、梅田と言えば都会ですし、なるだけリスクは避けようと思い、地下鉄中津駅から梅芸まで行ってきました。
(今後梅芸に行かれる方がいらっしゃったら、中津から劇場にいかれることをお勧めします。すれ違う人の人数が段違いだから)


ウエクミファンとか言っておきながら何なんですが、もともと観劇を予定してなかったこともあり、事前の情報はまったくなくて。制作発表も見なかったし、公式の解説もまともに読んでなかったりして。苦笑

そんな前知識ない状況での観劇の感想になります。いつものようにゆる~く、雑に書いていこうと思います。(ネタバレはたぶんすると思います)


とりあえず、冒頭たくさんの情報量が入ってくるんだけど、それが説明台詞と思えないんですよね~。贔屓目かもしれませんが、ウエクミ先生の台本というか演出というか凄いなぁ~って思いました。
まぁでも、その大量の情報も、理解ができてくるのはしどりゅー(紫藤りゅう)演じるスポークスパーソンが登場するくらいからなんですけどね。
本編とは全然関係ないんだけど、しどりゅーの宙組なじみっぷりは凄かった。笑
まるで前からずっと宙組生だったみたい。
と、観劇後に友人に話したら、真風もキキちゃんももともと星組生だからね~。みんな星組よ。と言われて、なるほど!!となっちゃいました。苦笑

あと、プロローグで登場する真風さんが凄いっ!真風を見るのはホント半年ぶりとかなんだけど、フード被ってて最初お顔は見えないんだけど、それでももうカッコイイオーラが凄いのよっ!


舞台はなんやかんや過去に合って(苦笑)地球から離れて惑星ポルンカに移り住んだ人たちの物語で、惑星ポルンカでは、様々な言語、宗教、思想などがあった地球とは違い、人々はひとつの言語、ひとつの思想を持っていて、この惑星からは争いごとなどが全くないらしいんだけど
まぁ、そこはやっぱりそうではなくて、そんな平和な世界であるポルンカの秩序を守るために、危険思想を持っていると思われる人たちの意識に入り込み事前に排除(記憶を操作)する兵士が真風さん(真風涼帆)演じるオバク
とはいえ、オバクも過去の記憶がない。

そんなオバクたちの次のターゲットがポルンカの総統の娘で次期総統になるミレナ(星風まどか)だったんだけど、ミレナは自己破滅衝動があるって情報だったんハズなんだけど、どうやら本当の願いは、たどり着けば願いが叶うと噂されているクレーター“SAPA(サパ)”に行く事だったらしい。ミレナの危険思想を強制しにきた真風たちを逆に巻き込んでサパを目指し、サパの近くにある非合法宿で同じくサパを目指す巡礼者たちと出会う。

OUR FAVORITE TAKARAZUKAで観た時は、まどかちゃん、この自粛期間中にぽっちゃりしちゃったかな?って思ったんですけど、全然そんなことなかったー!
相変わらず舌足らずな話し方は少し目についたけど、でも、今回のミレナみたいなカッコイイ役も素敵だった。
娼婦みたいな真似事(オバク談)してるわりに、全然ラブい場面とかはないんだけど、私可愛い娘役さんが可愛いくて可憐な役を演じてるのも好きだけど、カッコイイ役を演じてるのも好きだわ~

そんな非合法宿で出会うのが女レジスタンスのイエレナ(夢白あや)精神科医レジスタンスのノア(芹香斗亜)
キキさんもカッコイイんだけど、いかんせん役柄的には夢白さんのほうが断然目立ってたよね~
なにせ、オバク、ミレナ、イエレナは過去から繋がっている人間関係があるけど、キキさんはそれがないんだもん。
印象にさほど残らない。。。。

印象に残るといえば、すっしーさん演じるタルコフ(寿つかさと、舞台上で飛び跳ねてる優希しおんくんかなすっしーさんは結構おいしい役が多いよね。(特に2幕)
渋いしカッコイイ。他のメインキャストがあまり感情を(怒りの感情以外)表に出さないだけに、すっしーさんは人間味があって、感情移入しやすいのかも。
優希しおんくんは、それこそ和希そらを彷彿させる飛び跳ねっぷりで、あと、物語を地味に動かしてるしね。
宙組、あんまり自信がないから、違ったらごめんなさい)

物語を動かしているといえば、夢白さん演じるイエレナね。
研1の頃から抜擢されていて、娘役2ポジションにすっかり収まっている感のある夢白さんですが、個人的には舞台に上がった彼女を見つけ出すことがあんまりできないんですよね~苦笑
今回は、わかりやすい役柄だったので、どこにいるかわかりましたが。苦笑(なんでなんだろう?)
役柄的には先述でも書いた通り、キキさんより目立つ役だし、凄い美味しい役。
ベリーショートがとっても似合うし、カッコイイ。
同じレジスタンスでもキキさんと比べるとものすごく好戦的なのはその過去の記憶からなんだろうけど。

 

私はミュージカルが好きなので、お歌がほぼまったくない今作はそういう意味ではいまいちだったんだけど、まぁ、あの2幕とかの光を使った演出とか凄いと思ったし、お話も割と好きな分類に入ると思うんだけど
どうも最後までもやもやしたのは、たぶん、確かに自分たち個人の思想をある種コントロールされているとはいえ、争いもなく平和で暮らせるならポルンカでの生活に問題が見いだせないからなんですよね。たぶん
だから、わざわざクーデターを起こそうとしているレジスタンスや宿に集まる人たちが理解できないというか。。。


あと、2幕後半で総統がミンナの力を集めてエレナと一つにしようとしている場面がちょっと理解ができなかった。
なんだろう、エレナの意識(人格)を乗っ取る的な感じ時だったのかしら?
このあたりがちょっと1回では理解できかなったから、次に観に行くときにしっかり見てこようと思う。


まぁ、でも、全体的には面白い作品だったんじゃないかな。
宝塚っぽくはなかったかな。外部でやってそう。苦笑
あと、SFとかこういう世界観が好きじゃない人からしたら、秒で眠れちゃうかも。苦笑

 




『FLYING SAPA -フライング サパ-』
作・演出/上田 久美子

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