宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ファントム観劇再び(東宝)

昨年、ムラ(宝塚大劇場)で何度か観たファントムですが、今回は約2ヶ月ぶりに再び観に行って来ました!東宝東京宝塚劇場)です!

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ファントムとはストーリー違いとはいえ、「オペラ座の怪人」の続編にあたる「ラブ・ネバー・ダイ」がちょうどファントム東宝公演中にやるって発表になった時から、ファントム観てからのラブネバとか、めっちゃ観たいじゃんっ!!!ってなって必死にチケット取ったのだ。

どっちも完売してるような公演のチケットを、ちょうどダブルできるように取れたとか、遠征組にとってはありがたい。涙
ってか、奇跡かよっ(チケット運を使い果たしてないか心配。苦笑  まぁ、外れてる公演もあるから最終的にはトントンかしら?)

東宝での観劇の感想です(ネタバレ前提です)

さて、久しぶりに観たファントムは、最後にムラで観た時よりも、更にパワーアップしてました。みんな演技に深みが出てて素晴らしかったです。特にだいもん(望海風斗)エリックと咲奈(彩風咲奈)キャリエール演技が。

ムラで観た時よりもだいもんエリックの、もう精神年齢がね。益々幼くなってるように感じましたよ。ムラでは漠然と子どもぽいところがあるな。くらいの印象だったんですけど、今回観た感じだとは精神年齢5歳児くらい?苦笑

 子供だからこそ、クリスティーナ(真彩希帆)に拒絶された後で、『それでよかったんだ』と納得したようなことを言っていたのに、いざクリスティーナを見てしまうと、クリスティーナのそばにシャンドン伯爵やルドゥ警部がいるのにも関わらず、彼女の元に駆け寄ってしまう。
しかも、『自分の顔を見たから彼女は自分のもの』とかいうとんでもない事を言ってしまうとか。子ども的な行動&発想でしかない。

カルロッタへの態度とか行動とか、確かにカルロッタがクリスティーナにした仕打ちは酷い事で非難されるべきことではあるけれど、殺されても仕方がないほどでもない。
でも、(精神的に)幼いエリックにはそんな一般的な常識は通用しないわけですよ。子供特有の残酷性ももちろん備え持ってるわけですし。

例の銀橋でのエリックとキャリエールとの場面も、ムラで観た時よりも更に更にパワーアップしていて。お歌もそうだし、お芝居の面でも。
でも、なによりも、(私の中で)観ていて心をより揺さぶられたのは、銀橋で「呼び掛けたいお父さんと」と唄ったのちの、生け捕りにされるかもしれない場面で窮地に落ちたエリックが最後に叫んだ「父さん」の言葉でした。
そして、それを受けて撃つことをためらっていたキャリエールが、父親として息子との約束を果たした瞬間。ほぼ背中しか見えていないというのに、キャリエールの息子を撃ってしまった思いとか、約束を果たすことができた思いとかがその後ろ姿から見えてくるんですよ。
そして、死んだエリックと一緒に奈落に落ちていく親子の姿。
ホント、この辺りは号泣。

ホント、『ファントム』ってエリックとキャリエールの親子の物語なんだなぁ~って。クリスティーヌですら、エリックの母親ベラドーヴァをエリックとキャリエールに思い出させる必要があったから、登場したのではないかとさえ思えてくる。
クリスティーヌがオペラ座に来なければ、ファントムとキャリエール親子は、(たとえキャリエールが支配人を解任されていたとしても)なんとかこのまま静かに過ごしていたんだろうし。だけど、静かに今まで通りに生きていたからといってそれが幸せとは限らないわけで。
エリックがクリスティーヌに出会わなければ、「音楽を耳にする事も」「彼女の歌声を聞くことも」できなかったわけですし。もっといえば、キャリエールがエリックに自分が父親だと告白すらしなかったかもしれない。
だから、『ファントム』は親子の物語だけど、この親子にとってはクリスティーヌの存在は必要不可欠なんじゃないかと。


一方で、シャンドン伯爵(彩凪 翔)はエリックにとっては、嫉妬を向ける対象ではあるけれど(ビストロの後の場面とかね)2幕途中からは蚊帳の外というか。。。
まぁ、クリスティーヌへの思いがシャンドン伯爵からの一方通行だったのは、ビストロ後の夜のパリの街角の場面からもわかるけど。
華やかにキラキラを振りまいて登場したりしてるんですけどね。エリックが息を引き取る場面とか、舞台に残っているんだけど、そこにいることに気づかないくらいの存在感。(いや、気づいてるけどさ)

 

なんてシリアスな感想を持つ一方で、久々に観たファントムでプロローグから従者のみなさんのキレッキレのダンスに見惚れたり。カルメンリハーサルでのイケメンひとこ(永久輝 せあ)を堪能したり、イケオジ咲奈キャリエールをオペラでガン見したり、フィナーレでキラキラを振りまく凪様を眼で追ったり実際は結構軽めな感じで観てたりして。苦笑


ちなみに私が観劇した日は副組長でジャン・クロード役のにわさん(奏乃はると)が体調不良で休演されていて、代役はええ声で有名な(?)たっちーこと橘 幸くんでした。
橘くんの若くて良い声でのジャン・クロードも良かったけど、早くにわさんが復帰されて組子全員で千秋楽を迎えられると良いなぁと思います。

インフルも流行っている時期だし(雪組さんは過去にインフル休演続出公演がありましたしね)予防接種を受けていてもかかるときはかかってしまうインフルですが、とにかくにわさんの早い復帰を願って。

 

三井住友VISAカード ミュージカル『ファントム』
PHANTOM
Book by Arthur Kopit, Music and Lyrics by Maury Yeston
Based on the novel by Gaston Leroux
脚本/アーサー・コピット 作詞・作曲/モーリー・イェストン
潤色・演出/中村 一徳 翻訳/青鹿 宏二

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