ノーチラス号再出航~♪ヽ(*´∀`*)
ってことで、梅芸DC(梅田芸術劇場ドラマシティ)公演が始まりましたが、早速観に行ってきました。
つい先日、東京 日本青年館で観てきたばかりですが、まぁあれは個人的はイレギュラーな観劇で、梅芸DCは公演が決まってから元々予定していた観劇なので、個人的にはこっちが本番(苦笑)
観劇の感想はすでに一度書いているのですが、東京公演と大阪公演と2ヶ所とも観ることもあまりないので、せっかくなので再び観劇の感想を。(日本青年館での感想はこちら)
舞台って、やっぱり生ものだから回数観る度に演者の印象や、自分の受け取り方も変わってきますしね。特に観劇に間があいていると。
微妙に変わってるセリフとかもあって、日本青年館、梅芸DCと観劇できて良かったです。
ネタバレ&個人的想像(妄想?)含む感想です。
1幕、2幕と見終わって、体感時間が物凄く速い。あっという間に終わってしまいました。なんだかんだで、楽しいネモ船長~(≧∀≦)
劇場からの帰宅中ず~と、マトカの曲が頭の中をオートリバース ♪
さてさて東京公演中、なにやらtwitter上ではネモ船長(彩風咲奈)は宗教家に見えるとかマトカ教とか言われててビックリ∑(゚Д゚) いやね、東京で見た時、私はそうは思わなかったので。
まぁ、そんなみなさんの感想(印象)を踏まえて、今回梅芸公演を観てみましたが、やっぱり私にはそんな印象は受けなかったです。
でも、宗教みたいって思えるのは、わからなくもないですけどね。
今の時代、リアル家族でも”家族”だなんて言わないこの時代に、これでもかって「家族」を連発したり、マトカ島を託すラヴロック少佐(朝美絢)にマトカの救世主になってくださいとかってセリフがありますからね。それって、捉えようによっては宗教っぽく響きますもんね。でも、これが活字(文学)や、マンガなどだったらそうは思わないじゃないかな~と思うのです。
もしくは、「家族」を「島の仲間」とかって置き換えたら全然そんな印象受けない気がします(ってそれじゃぁ結局、脚本にダメ出ししてるみたいですが。苦笑)
まぁ、でもみなさんマトカ教(笑)に入信して幸せそうなので、それはそれでも良いかなと。 (こんな力説している私も既に信者なのかもしれない。苦笑)
咲ちゃん(彩風咲奈)は、相変わらず安定して美しくカッコ良かったです。あんなに表情がないと思っていたネモ船長も梅芸DCでは結構感情(表情)を見せてくれます(*´꒳`*)なんていうか、人間らしくらなってました。特に眼の表情(表現)がけっこう違っていて、個人的には印象的でした。
あと、改めて思ったのですが、本作って『MUSICAL FANTASY』なんですよね~
寡黙なネモ船長が喋るかわりに歌いまくるのはミュージカルだからなんでしょうかね
そして、とんでも展開が繰り広げられるのもファンタジーだからなんですねっ!笑
ネモ船長が宗教家(苦笑)かどうかは別として、島の女性はとりあえず船長に惚れてますね。みんな大好きネモ船長。ネモ船長に尊敬と憧れと、そして愛情を秘めたまなざしを向けまくるわけですよ。そして、同じ眼差しを客席から送りまくる私。(//∇//)
そんな島の女性たちをダンスと歌で魅了するネモ船長。どう見ても、たらしまくってるようにしか見えない。(天然のたらしですよね)
前回の感想でも書きましたが、ヴェロニカ(野々花ひまり)との2幕のダンスのシーンね。もぅ、ヴェロニカがネモ船長にたらしこまれて(笑)いくのが、見えるのですよ。踊る前は、まだネモ船長に反発・怯え・など混乱した感情を抱いていたヴェロニカが、ダンスが終わるころには、ネモ船長に落ちてる(惚れてる)・・・
そして、そして、レティシア(彩みちる)ね。10年ぶりに再会できたパパことモリエ博士(汝鳥伶)との空白の時間を埋めているだけかと思っていたら、何気にそばで見守ってくれていたネモ船長に落ちているし。
そういえば、レティシアのソロの曲(歌詞)も素敵。高低差がけっこうある難曲ですが、東京で聞いた時よりも、みちるちゃん頑張ってました。
そして、その曲を最後のネモ船長との場面でデュエットするのですが、そのシーンも素敵。レティシアが愛を告白した時のネモ船長のなんとも言えない表情!!(たまらん)
シリル(永久輝せあ)は、観れば見るほど怪しさ度合いが増してきます。ニコレッティ教授に間違われて、イギリス海軍に拉致されたと主張していますが、そもそも、ニコレッティ教授の部屋に居て、シリルだけが拉致されたってことは、部屋に教授はいなかったんだろうし。
ロシアのスパイだと疑われた場面では、自らノーチラス号を見つけるのが目的だったと断言していますからね。と、なると、シリルは最初からロシアのスパイでノーチラス号を見つける為にニコレッティ教授を殺害なり拉致しておいて、イギリス海軍を利用し一般人を装ってマトカ島に近づくのが目的だったのではないかと。
だから、最初から自らをあえて「軽薄なイタリア人」とかって、ロシアスパイからは程遠そうな人物を演じているのでは・・・・と。
最初からロシアスパイって考えると、正体がばれて暴れた時に、やたらと強いのにも納得するのですよ。って、妄想しすぎ?!(完全に深読みしすぎですねσ^_^;)
あと、ひとこちゃんの演技もけっこう変化があったように思いました。
特に悪事がバレた後からフィナーレにかけて。戸惑いながらも改心していく様を東京で観た時よりも、上手に表現してたと思います。
ラヴロック少佐(朝美絢)のラビリンスのシーンは、やはり良いですね〜(*^^*)好きです。以前観た時は謎に思えた曲ですが、歌詞は特に変わってないのですが、今回、マトカ島に漂流して各国の帝国軍に迫害されて島にたどり着いた人々の話(歌)を聴いているあーさの表情から、もしかしたら、ラヴロック少佐は軍人の家系で育ってイギリスが植民地支配を進める事を(自国利益の為)それまで疑いもしなかった自分にとっての正義が、支配された側の人々の話を聴いて、自分の中の信念が揺らいでいたのかな…と。自分が今まで疑いもなく信じて来たものと、それに相反する感情との狭間でもがいていたのが、あの曲なのかなぁ〜。
なんて、完全なるわたしの想像ですけどね。でも、舞台を観ていてそう感じたんですよね。
あと観てて感じたといえば、あのシーン前後からのラヴロック少佐とラニ(潤花)ね~(*´ω`*)
わかりやすくそれっぽい場面はないのですが、なんとなく、2人は惹かれあってるように見えるんですよね。なんとなくですが、場面場面で。
無自覚に惹かれているんだけれど、軍人としてのプライドと、軍人に対するトラウマがそれを邪魔してる。みたいな。
だから、最後にラヴロック少佐が軍服を脱いだ時、ラニはあんなに喜んだのかな?と思っちゃいました。この2人のストーリーも(あれば)もっと見たかったですね。
ノーチラス号の船員プラマー(眞ノ宮るい)がモールス符号を教えてくれるわけですが、東京でもそうでしたが、みんな意外と笑わないんですね。個人的は、ラニとプラマーがモールス符号を言いながら唐突に歩いてくるシーンは、笑っていい場面だと思ってるのですが。(ダメなのかしら?)
そりゃぁ、最後の場面でのモールス符号はラヴロック少佐とラニの良い場面だから笑っちゃだめだけどさぁ~。
ところで、プラマーは通信士だしケープタウンとの連絡係っぽいので、彼はモールス符号を使ってケープタウンと連絡を取っているのでしょうね。
でも、それを島のみんなに教えてるってことは、自分たちがいなくなることがあっても、外界とコンタクトが取れるようにしているのでしょうか・・・・(再び深読み)
そういえば、ノーチラス号の船員が船長の命令に返事する際の言葉は、各国の言葉なのですが、東京で見た時は、「Da!」って声が大きくて全員同じ言葉を言ってるのかな?と思えるくらいだったのですが、今回はみんながバラバラの言語で返事してるのが分かりました。(ロシア語とポーランド語がDaだからな。。この言語以外の船員が今回は頑張ったのかな?)
雪組生の演技もなんだか、どんどん良くなって来てますし、日本青年館から思うと演技上の変化もありますが、微妙に脚本(セリフ)も変わってたと思います。なんていうか、時間の経過とか、そういう部分とかで私が気づいただけでも、間違いでなければ、ジョイス博士とレティシアのセリフが増えてた気がしました。なんか、こんな短い期間の公演でも、期間中に変更とかあって、生徒さんは大変だなぁと思いました。こういう時って、終演後にお稽古してるんでしょうか。。。だとしたら、たいへんだぁー( ̄O ̄;)
どうやらネモ船長に思い入れがありすぎる谷先生が、いろんなエピソードを詰め込みすぎて、結果、突っ込みどころ満載の作品を作ってしまったのかもしれませんが、いろいろ妄想しながら見るとそれはそれで楽しかったりして。
確かに傑作とは言えない作品ですし、もうちょっと演出をこうしたらいいんじゃないの?とか、思わなくはないですが、なんだかんだで結構好きな作品かもです。
(そして、それは生徒の頑張りと力量によって感じさせてくれている気もする)
とりあえず今回の公演を観て、新生雪組のだいきほ(望海風斗と真彩希帆)の2人に咲ちゃんが加わって、ワイルドホーン氏が楽曲提供し生田大和先生が演出する大劇場公演「ひかりふる路」が楽しみすぎるーーーー!!って結論に達しました。苦笑
MUSICAL FANTASY『CAPTAIN NEMO』…ネモ船長と神秘の島…
~ジュール・ヴェルヌ「海底二万里」より~
脚本・演出/谷 正純