宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

だいきほ退団公演「f f f フォルティッシッシモ~歓喜に歌え!~」

お正月三が日に宝塚へ観劇初めに行ってきました!

困難な状況が続いておりますが、こんな状況下でも年明け早々観劇初めすることができて良かったー!
大好きな雪組さんの公演で、それも、だいきほ(望海風斗・真彩希帆)の退団公演。
そして担当される演出家は私の好きな上田久美子先生に生田大和先生っとなったら観るしかないですよねっ!(チケット争奪戦、頑張ったぜっ!)

雪組は去年もお正月公演だったのですが、前回お正月期間に見た時には幕が上がる直前まで私の周りはざわざわしていて、お正月ならではのだいもんの開演アナウンスをちゃんと聞くことができず、悲しい気持ちになったのですが、今回はコロナ禍ということもあって客席は当然静かだったので昨年のリベンジを果たすことができて幕が上がる前からちょっとうれしかったです。

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さて、まだ公演は始まったばかりですがこの段階での多少のネタバレ含む浅~い感想になります。

幕が上がってすぐの天上界から始まる場面にはちょっと引いてしまった。苦笑
なんとなくイメージしていた作品と違ったもんだから。とはいえ、その天上界の人々は前半以外はそこまで出てこないのですけどね。ストーリーテラー的な立場なのかしら?と最初は思っていたのですが、最後まで観ていくとなるほどなっとくそこに繋がるのであれば納得できるわって感じでした。
ストーリーテラーといえば翔ちゃん(彩凪 翔)演じるゲーテも若干その役目を担ってますけど。

前半の10分くらい?はなんだか、プロローグが続いているような場面で、私、上田久美子先生の演出はもちろんの事先生の作られるストーリー自体も好きなのですが、まさか今回は外れ?と心配してしまったのですが、そう不安に感じたのも最初の内だけでした。
観劇し終わってみれば、目まぐるしく情勢が変わっていった混乱の時代と、次々と不幸に見舞われたベートーヴェンをうまく描かれていたなぁと感じさせてくれて。しかも、ちゃんと歓喜に歌ってるんですっ!
だいもん率いる雪組がっ!最後の公演で!!悲劇じゃない!!!
また、コロナ禍になってから使えなくなってしまったオーケストラピットをふんだんに使った演出とか、ウエクミ先生流石すぎるっ!特に、私は今回2階席からの観劇だったので、余計にオケピの中が良く見えて迫力というか凄く効果的に見えました。次回の観劇は1階席なのですが、このオケピを使った演出は絶対2階席からのほうが効果的に見えると思う。
あと、最後のナポレオンとのシンフォニーの場面とか。
フランス兵との音楽のフォーメーションは、きっと2階席からのほうが良く見えるよね。
ちなみに(やっぱり)このナポレオンとのシンフォニーから、その後のきぃちゃん(真彩希帆)演じる謎の女との最後のシンフォニーまで一連の流れが最高に好き♡

題材が音楽(ベートーヴェン)ってことで、最後のアンコールまで入っている演出はニクイ 笑


ベートーヴェンが32-3歳くらいから亡くなる前までを描いているからか、最初に出てくるだいもんベートーヴェンがなんか若くて可愛いのっ!全然、そういう場面じゃないのに、最初に銀橋出てきた場面では「きゃーん♡だいもん可愛い~」とストーリーそっちのけで思ってる私がいたりして。苦笑

ウエクミ先生にしては珍しく今回はベートーヴェンの子役時代を別の生徒さんが演じる場面があって、その場面を挟んでいるからか、その後年月とともにベートーヴェン歳を取っていくのが自然に見えたな。(ウエクミ先生って過去の作品では子役時代も特にトップスターには今まで演じさせてたので)まぁ、ひまりちゃんだけでよかった気もするけど苦笑
あと、冒頭の天上界の場面が終わってからは、結構シリアスな展開で進んでいたから、ストーリー中盤のだいもんベートーヴェンと謎の女きぃちゃんとのコミカルなやり取りは、クスリとさせれたんだけど、同時にシリアス物語だけでなく、緩急緩急つけた物語もちゃんとできるんだなぁ~と、盲目的にウエクミ先生のファンの私は感心したり。苦笑
しかし、自分にしか見えないと分かっても、その謎の女をむしろ自分の都合よくこき使うことによって、自然と変人ベートーヴェンを描いてると。(さすがかっ)

 

そして、きぃちゃんの高笑いねぇ~~~~~
今作、めっちゃ、その高笑いを聞かせてくれるんだけど、めっちゃ好き!!!!!!
そして、劇場中に漂うかのように鳴り響かせる歌声もめっちゃ好き!だいもんベートーヴェンと彩凪ゲーテが対面する場面で、ゲーテの声が聞こえないベートーヴェンに彼の言葉を伝える場面でのきぃちゃんの歌声とか。

わたし、だいもんより、もしかしたらきぃちゃんの歌声のほうが好きかも(いや、だいもんももちろん好きだけどね)
基本的には物語中に来ている黒いお衣装もとっても素敵。
きぃちゃんってオフステージだチャーミングってお顔立ちだけど、オンステージだと凄くきれいだよね~


咲ちゃん(彩風咲奈)演じるナポレオンは、まぁ~~~軍服が似合う事っ!カッコイイ!!!
頼もしく軍隊を率いる姿に次期トップを担う姿を映しているのか、ウエクミ先生~~
髪型が、ちょうどアンドレア・アッピアーニが描いたナポレオンの肖像画寄りなんですよね。個人的にカッコ良いんだけど、この髪型が、なんか可愛い(萌える)
ナポレオンが皇帝に即位し、ベートーヴェンが自身が思い描いていた英雄に裏切られ、そして、ロシア遠征の敗北も(伝達だけど)描かれたから、えっ?次期トップスターなのにここで出番終わるのか?って思ったら、そこはちゃーんとしてるんだよねぇ~
しかも、一旦は皇帝に君臨し、だいもんベートーヴェンを失望させてるけど、彩風ナポレオンは、彼が思い描いていた未来を、夢を語るのよ~~~
そして、ふたりで奏でるシンフォニー(感涙)
心(精神?)で繋がりあったと思ったらナポレオンが死に、だいもんベートーヴェンは再び絶望の淵に落とされるわけですが、そこに再び現れた謎の女きぃちゃん
裸足で歌いだす美しくて悲しいメロディ。。。。
世の中の不幸をすべてを背負った女、彼女の真実の姿を知り不幸と絶望の中で見つけた希望、歓喜の歌(音楽)を紡いでいく流れ、そして、アンコール!!!!

これから千秋楽までの1ヶ月の間にもっと良くなっていくんだろうなぁ~

 

 

まさか、だいきほの退団公演で嬉しい気持ちで胸が熱くなるストーリーを観ることができるとはっ!!
上田先生、ありがとうございます!
悲劇だけじゃなかったですねっ。得意なのは。笑

 

かんぽ生命 ドリームシアター
ミュージカル・シンフォニア
『f f f -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~
作・演出/上田 久美子

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