宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』

革命が大阪にもやってきました。そう、1789です。
2015年に宝塚で日本初公演をして、翌2016年に東宝版として初演されたフレンチロックミュージカルの東宝版再演です。

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宝塚版を観てから大好きな作品で、絶対見たいと思っていたのに諸事情により初演は見ることができなかったので、私にとっては今回が本当に待望の再演でした。
ちなみに、今回観たキャストは次の通り(Wキャストなので)

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ロナン:加藤和樹
オランプ:夢咲ねね
マリー・アントワネット:龍 真咲
シャルロット:田島凜花
ルイ・ジョセフ:中村琉葦

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もうねぇ~~観終わってからの一番の感想はとにかく(自分の)心が忙しい
ロナンたち民衆たちの場面では革命派目線で観て、マリー・アントワネットの場面ではマリー側目線で観てしまって、特に2幕はホント心が忙しい。

冒頭から和樹ロナンとその妹ソレーヌ(ソニン)に心を揺さぶられたかと思ったら、その後のヴェルサイユの場面で真咲マリーの美しさに目を奪われちゃうのですよ。(もちろんサカケンラマール様にもです。笑)

和樹ロナンは、まぁ農民だけあって一番ボロボロの衣装なわけですが、カッコいいのですよ。個人的にはスーツ姿の加藤さんの方が好きなのですが、低い身分でも卑屈にならず、どんな立場の人間に対しても対等に接し立ち向かう姿はカッコ良かった。
なんといってもスタイルも良いですしね。ねねオランプともお似合いだった。
生きようとする姿も直球なら、恋に向かう姿も直球で。
高音域がニガテみたいで、そこがクリアできていたらもっと良かったのになぁと思ったかな。

ねねオランプは相変わらずかわいくて可愛くて。
前よりもお歌が上手になってたみたいで、そっちに気を取られることもなく見ることができました。和樹ロナンとの場面はどちらかというと凛としているのですが、サカケン(坂元健児)ラマールとの場面はめっちゃ可愛いっ!
ラマール様の場面は基本的に笑える場面なのですが、ねねオランプに対するラマール様の態度とか、なんだかほっこりする。

これが宝塚退団後の女優としての初舞台となった真咲マリーは、元男役とは思えない可愛らしさで、まるで美しくて可愛らしいフランス人形といった感じ。歌声もアイドルのように可愛らしい声色で(1幕)
かと思ったら、ルイ・ジョセフの死後、(もう手遅れなのですが)ようやくフランスの王妃として目覚めてからは美しく気高いお姿に。歌声も凛とした声色に変わってて。
1幕前半の華やかなマリーよりも、2幕のマリーの方がずっと好感が持てる。華やかなドレスを着ている時よりも、革命が進む連れて地味になっていく衣装とは反対に美しく気高くなっていく真咲マリー。

革命家3人衆、ロベスピエール三浦涼介)ダントン(上原理生)デムーラン(渡辺大輔)ですが、やはり3人で出てくると断トツに三浦ロベピは華があって目を引くのですが、いかんせん歌声が弱い。2幕のダンスはカッコいい(美しい)ですけどね。ビジュアル要員感は否めなかったかなぁ~
もっさりめ(失礼)の上原ダントン、ガタイの良い渡辺デムーランと並ぶと細いですしね~
ちなみに、個人的に上原ダントンのあの豪快で暑苦しい感じ、嫌いじゃない
ソニンソレーヌとのカップルは凄いなんだかいろんな意味で強そう。(大変お似合いです)
最後ロナンが死ぬ場面、オランプはもちろん革命家3人も銃弾に倒れるロナンの所に駆け寄るのですが、ロベピの嘆きがすごい。個人的にはちょっと嘆きすぎでは?と感じちゃいました。デムーランならロナンの事兄弟のように思って接してくれてたけど、ロベピはロナンに対してそんなに思い入れあったっけ?って思っちゃった(苦笑)

フェルゼン(広瀬友祐)の、まぁ~カッコいい事。スウェーデン貴族とあってお衣装も素敵ですし長身だからこれがまた目を引くのですよ。
ルイ・ジョセフの葬儀にそっと忍び込み、王妃を見守るフェルゼン。セリフは全くないのですが、王妃の嘆きを聞きながら彼自身も心苦しく感じているのが客席からも感じ取れて切ない。国王一家に亡命を進める場面は切なくて切なくて。この後のフェルゼンの運命を思う特にね。

主要キャストの脇を固める、ルイ16世の弟で王位を狙うアルトワ伯爵(吉野圭吾)、ロナンの仇ペイロール(岡 幸二郎)も流石に素晴らしいですしね。
特に岡ペイロールの鞭振る姿は迫力もあってカッコいい。

迫力があるといえばソレーヌ(ソニン)ですね。「夜のプリンセス」はもちろんですが、パン屋襲撃の「世界を我が手に」には本当いカッコいい。
女性だけの場面であの歌と踊りと迫力は観ていてあこがれる強さ。
ソニンソレーヌと上原ダントンが揃えばなんだってできる気がするわ(笑


アンサンブルは他の作品と比べると歌唱面では若干劣るのですが、アクロバティックアンサンブルが多い分、生で観劇している分にはダンスに迫力があって見ごたえありですね。
2018年版のDVDが発売されることが決まっているのですが、まぁ、購入予定ではあるのですが、こういうのはやっぱり映像で見るより生観劇がより迫力があって良いだろうなぁ~と思いました。

 

 

普段宝塚しか観ていない友人との観劇だったのですが、友人も(宝塚以外の)ミュージカルも良いねと言っていました。
あと、(私も同じくですが)もうちょっと大阪近郊に住んでいたら通うのにねとも。

 

 

潤色・演出:小池修一郎
オリジナルプロダクション:NTCA PRODUCTIONS
Book:Dove Attia, François Chouquet

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