宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」

先月になりますが、田代万里生さんと平方元基さんの2人ミュージカル「The Story of MY LIFE」を観てきました。本作はカナダで生まれ、その後ブロードウェイで公演された作品で、今回が日本初演となります。

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公演が決まった時、興味あるけど東京公演だけなら観れないなぁ~と思っていたのですが幸運にも地方公演もあったので万年金欠なのにチケット買ってしまった。苦笑
でも、この公演はチケット取って大正解!!!
あらすじ
人気短編小説家のトーマスは、幼なじみのアルヴィンの突然の死に際し、弔辞を読むために故郷へ帰って来る。しかし、葬儀が始まるというのに、アルヴィンへ手向ける言葉が思い浮かばない。すると死んだはずのアルヴィンが目の前に現れ、トーマスを自らの心の奥深くへと導いていく。そこには延々と続く本棚があり、トーマスの思い出と積み重ねた人生の本当の物語を書いた原稿や本が存在していた。アルヴィンは、その中から弔辞に相応しい2人の物語を選び、トーマスの手助けを始める。しかし、トーマスはそれを拒み、助けを借りずに弔辞を書くと言い張るが、アルヴィンは気にもとめず、次々と物語を選び、語っていく。果たして、弔辞は完成するのか・・・。
今回の公演は田代さんと平方さんのふたりの相互出演で、私が観た回はトーマスが平方さんで、アルヴィンが田代さん。
本当はどちらのバージョンも観たかったのですが、諸事情によりそれはかなわず。(涙)再演されることがあったら是非両パターン見たいものです。
休憩なしの約2時間にもなる作品。ふたりの集中力と演技力となによりも歌唱力にはホント脱帽。

美しい楽曲で綴られた約30年に渡る友情をハードウォーミングに描いていた作品。

感想をひとことで言うとしたら、この作品を見ることができてよかったー!って事かな
ホントチケット取った過去の自分を褒めたい(大袈裟?)

最初の方の、アルヴィンの弔辞を書いているトーマスの場面などでは、もしかしてトーマスはアルヴィンが嫌いなのかな?(友だちとも思っていない??)と思ったのですが、ストーリーが進むにつれて、それは違うってことに気づくんですよ。

トーマスがアルヴィンの弔辞を読もうとする場面や、アルヴィンの父親のお葬式に向かう場面が何度も出てくるんですが、それが全然変に感じない。
だって、そこが肝心な場面だもの。

微笑ましい場面が続いたと思ったら、次の瞬間胸を締め付けられるような場面が来たり。後半に進むにつれて、都会に出て作家として成功しているトーマスと、田舎に留まり父親が経営していた本屋を継いでいるアルヴィンとが、いつの間にがすれ違ってしまっていて。
 
君が僕を追いかけていたのではなく
いつも君を追いかけていたのは僕だった

 


本当に、一方的にひたすらトーマスを慕って追いかけていたのはアルヴィンに見えていて、実のところトーマスの方がどこかでアルヴィンを追いかけていたのかもしれません。

物凄く悲しい場面があるわけでもないんだけれど、おふたりの、ふたりだけのやりとりと歌声を聴いているうちに自然と涙が溢れてきてしまいました。
もう、これは自分でも想定外でびっくりしたんだけど、ぬぐってもぬぐっても流れてきちゃうんですよ。(また、音楽が優しいのよ)
でも、それくらい良い舞台でした。
 


キャスト2人と、演奏者3人という最小限の人数で構成されていましたが、そんな少ない人数でこれだけ素晴らしい作品を作られたことに感動。
(もちろんスタッフ入れたらもっといるでしょうが)
あと、舞台セットは、アルヴィンの本屋さんだと思うのですが、こちらも素敵でした。
こういう舞台のセットって、センス良いのが多いですよね。
 


ミュージカル「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」
作詞・作曲:ニール・バートラム
脚本:ブライアン・ヒル
演出:高橋正徳
出演:田代万里生、平方元基

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