前回公演を観て、その世界観に愕然としてもう2度と見ないと思ったのに、観てしまいました。東宝/ホリプロ製作版の「ロミオとジュリエット」です。
（あっ、製作にはTBSと梅芸も関わってるみたいです。どれがメインの主催者なんだろう？わからん）
私は2011年の初演を観たことがなくて、2017年版が私にとっての初観劇でした。
初演から観ている友人からは「宝塚版とは結構違うよ～」とは聞いていたのですが、2017年からの新演出版ではどうやら更に演出が改定されたようで。。。
個人的には改悪にしか思えない。（あとで以前の演出版のゲネプロ映像とか見たけど、こっちもあんまりだけど今の新演出版はもっと酷い）
ネタバレしてます（ストーリーというか主に演出に。。。）
ホントこのロミジュリは演出面で残念でならないことがたくさん。
いや、演出じゃなくてセットとか？衣装とかが悪いのかもしれないけど、でも結局それらすべてを取り仕切ってるのって演出ですよね。
楽曲が良いんだからそこに集中したいのに、ちょいちょい演出とか衣装とかで萎える。
若手の登竜門的作品なのか、実力面ではそこまでなキャストもちらほらいるんだけど、そこに対する引っ掛かり以上に演出面で突っ込まずにはいられない。
まずさぁー。あの時代設定は何なの？？？中世のような現代のような近未来のような。。。そして、あのむき出しのパイプで出来ているセットとか。
ロミジュリを現代風にアレンジしたいのかもしれないけど、バズ・ラーマンの映画でディカプリオ主演の「ロミオ+ジュリエット」ぐらい現代というか設定変えちゃうとかならわかるけど。
まぁ、そもそも現代版ロミジュリといえは「ウエスト・サイド・ストーリー」があるじゃんってことになるけど。苦笑
ださいセットの上に衣装も嫌すぎる。ジュリエットが比較的マシな格好してるんだけど、それでも最初は（せっかくの）可愛らしいワンピースの下にレギンス（しかもスポーティータイプのヤツ）履いちゃってるし。
それ以外のキャストの衣装もなんか汚らしくて全然カッコ良くない。（特に青チーム）
キャピュレット夫人とか大人チームのお衣装も嫌だー
そして何よりロミジュリの世界観にスマホとか、PCとか、AEDとか要らないでしょ～～～。必然性ゼロだし。興覚めにも程がある。
スマホ持ってる時点でロミオとジュリエットが情報の伝達ミスによる不幸な死が、なんだかおかしなことに思えてくるし。スマホを盗まれたことにしてロミオにジュリエットと神父様の計画が伝わらないってしてるけど、イヤ、ムリやり過ぎでしょ。
スマホなんて確かなものがあるのに、生死にかかわる計画を未読スルーの状態でジュリエットを仮死状態のまま放置してる神父とか、ただひたすら神父のダメさ加減が強くなちゃって。
どうせ現代設定でスマホまで出すんだったら、それこそジュリエットが死んだとかっていうフェイクニュースが拡散されて、それを信じたロミオがっ！！！とかにすればまだ今どきな感じもするけどさー。
ホント、個人的に好きじゃないポイントをあげだしたらきりがないわ。
今回の再演とか特に東京公演とかは、前回までと比べて劇場が（赤坂ACT→国際フォーラムC）大きくなったのに、結構チケット難だったらしいけど、これってどう考えてもキャストファンのおかげでしょうねー。
古川君は最近凄い人気出てきてるし（何と言っても次の公演ではエリザベートでトート役だし！）昨年の1789でブレイクした三浦君も出てるし。
昨今人気の2.5次元ミュージカルで大人気の黒羽君とかも出てるし。
いや、私みたいに楽曲が好きって人もいるんでしょうが。（といいつつ、私もキャストファンの友人に連れられて見たんだけど。苦笑）
今回の公演ではDVD発売も決まってるらしいですが、最近のミュージカル作品が映像化される傾向にはうれしい限りですが、本作品については微妙過ぎる。
まぁ、購入するのはきっとキャストのファンだから満足なのかもしれませんが。
（私は宝塚版のBDを持っているのでそれで満足。このバージョンを買うつもりはない）
そういえば、今回ジュリエットはトリプルキャストなんですけど、映像化されるのは葵さんと木下さんバージョンなんですね。
普通に木下さんと生田さんバージョンで良かった気もするけど。。。
（大人の事情かしら？）
ミュージカル「ロミオとジュリエット」
原作：ウィリアム・シェイクスピア
作詞・作曲：ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出：小池修一郎
