宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル「FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜」

興味はあったんだけど、なかなか日程が合わなくて観れないかも?と思っていた作品でしたが、運よくチケットが巡ってきて急遽大阪公演に行ってきました。
しかも観劇したのは大千穐楽 ラッキー♪ 

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産業革命の頃のアメリカが舞台で、その中での女性労働者の権利を求めたお話。っていうざっくりした内容しか知らなかったんだけど、結果的には観に行って良かったかな。

楽曲が結構良いんですよね。一応、ロックミュージカルらしいんですけど、どちらかといえばポップスかな。
覚えやすいメロディと歌詞だったので観劇後には思わず口ずさんじゃう感じ。
機械のように」楽曲名とか歌詞はけっこう酷いけどね。感情をなくして機械のように働くっていうんだから。でも、一番口ずさんじゃう曲かな。苦笑

ただ、1幕途中から始まる舞踏会のあたりとかは、この題材というか世界観とはかけ離れすぎていてちょっと浮いてる気がしないでもなかったかも。
まぁ、Factory Girlsもひとりの女性だしオシャレをしたりお出かけしたりしてたのかもしれないけど。(あの場面いる?)
まぁ、メインのガールズだけでも8人とかいるからいろんなタイプの女性がいるんでしょうけど。


徐々に労働環境が悪くなっていく工場に対して、労働時間の環境改善を求めるリーダーとして立ち上がるサラ・バグリーを柚希礼音さんが演じられているのですが、まさに元宝塚歌劇団でトップスターだっただけはあるというか、女性たちを率いる姿が凄く似合ってました。
以前、柚希さんの別の舞台を見たことがあるのですが、そちらはイマイチだったのですが、このお役はぴったり。はまり役ですね。
自分の為に、みんなの為に立ち上がる姿はまさにヒーロー的な存在で。

工場に対して直球で戦っていこうとするサラとは対照的に、現実的に環境から少しずつ女性の立場を改善していこうとしていく『ローウェル・オファリング』誌の編集長となるハリエット・ファーリーを演じたのはソニンさん。
ソニンさんは今までどちらかといえば、サラのような役が多かったと思うのですが、今回のように感情を押し殺したようなお役も出来るんだぁ~。凄いっ
それまで感情を押し殺していたハリエットが唄う1幕最後の「私の声を聞いて」はやっぱり迫力があるし、また、サラと違いひとり孤独に戦うハリエットの「自由の国の娘たち」は胸を打つものがあったなぁ。

2幕でガールズが唄う「キルトの歌」とグレイディーズ役の谷口ゆうなさんが唄う「手をつないで」はそのメロディも歌声も綺麗だったなぁ。アカペラだったからこそ伝わるものがあったというか。


あと、同じく2幕の「ストライキ」から「自由の国の娘たち」に続く場面、ソニンを中心にしたガールズたちの気迫と歌声は素晴らしかったです。千秋楽だから余計にかな?客席も凄い盛り上がってたし。


個人的にはあまり見たことのないキャストの方とかも出てたのですが、結構へブサベス役の青野紗穂さんの歌声が力強くて印象的でした。
逆にモデルとして知っている石田ニコルさんがミュージカルに出演されていることには驚いたのですが、個人的にはちょっとキャラクターのせいか、声質のせいかあまり。。。な感じでした。苦笑
あと、ラーコム夫人役の剣幸さんの歌声が惜しかった。高音が苦手なのか、良い曲歌ってるのにふらついちゃったりするんだもん。



しかし、当時の労働者が14時間も働いていたとはビックリ。(しかもお昼休みが30分!とか)
10時間労働にするために彼女たちは戦ってるわけですからね。
普段8時間勤務(いや残業もしてるけど)で、勤務時間が長いと不満を漏らしている自分が恥ずかしく思えちゃう。苦笑



ミュージカル「FACTORY GIRLS ~私が描く物語~」
【音楽/作詞】クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニー
【日本版脚本・演出】板垣恭⼀
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