宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル「ラブ・ネバー・ダイ」1幕

再演が決まった時、同じくらいの時期に宝塚で「ファントム」 が公演されることも分かっていたし、「ラブ・ネバー・ダイ」観た~い!!と思っていたのです。

 f:id:annakobayashi060:20190104170752p:plain

でも、ただでさえ遠征組の私としては(主に金銭的な問題で)どうしようかと思ったのですが、まぁ、ラブネバが次にいつ再演されるかわからなかったし、キャストも最高だし遠征することを決めちゃたのです。(しかも、今回はコピット版オペラ座の怪人「ファントム」とのダブルだし。まっ、お話は全然違うんですけどね。)

さて今回もダブルキャストなので、私の観劇キャストはこちら。
------------------------------------------------

 ファントム:石丸幹二
 クリスティーヌ・ダーエ:濱田めぐみ
 ラウル・シャニュイ子爵:田代万里生
 メグ・ジリー:咲妃みゆ
 マダム・ジリー:香寿たつき
 グスタフ:大前優樹
------------------------------------------------
ダブルキャストだとマイベストキャストでチケットが観れるとは限らないのですが、今回は結構マイベストキャストでチケットが取れて満足。しかも、日生劇場では見やすいグランドサークル席での歌劇。

ちなみに私は初演を観ていないのでラブネバを観たのは今回が初めて。
名作「オペラ座の怪人」の続編的作品とはいえ、あそこまでの傑作ではない(人によっては駄作とかいう人もいるとか・・・)って小耳にはさんではいたのですが、個人的にはそんなこと全然なかったよー!!
もちろん楽曲の素晴らしさに助けられてる面はあると思うんですけど。

この先はネタバレ含んだ感想です。

前回劇団四季で「オペラ座の怪人」を観たのが、2~3年前だったから記憶が薄くなっているとはいえ、怪人とクリスティーヌの関係はあくまでも子弟関係で、というかファントムの一方的なクリスティーヌへの想いだったと記憶しているんですけど、ラブネバではふたりは1夜をともにしてることになっていてビックリ。
そうか、この作品は必ずしも「オペラ座の怪人」と繋がっているわけではないんだな。と。

プロローグから石丸ファントム「君の歌をもう一度/Til I Hear You Sing」の迫力に一気にその世界観に引き込まれたかと思うと、そのあとに続く、FREAKS TRIO(ガングル、フレック、スケルチ)がコニーアイランドファンタズマを紹介していく「コニー・アイランド・ワルツ/The Coney Island Waltz」から続くファンタズマの舞台演出は圧巻!
こんなに豪華な舞台セットのミュージカルなかなかないかも。
楽曲が素晴らしいのとか、キャストが最高とかは勿論なんですけど、舞台美術も素晴らしい作品。観てて本当にワクワクする。
FREAKS TRIOが馬のない馬車でクリスティーヌを迎えに来る場面とか、(ってかあの馬車とかも)怪しげでとってもカッコいいっ

ファンタズマの花形スター メグ・ジリー咲妃さんはキュートでチャーミング。
メグがファンタズマで見せる場面は1幕の「あなただけに/Only for You」にしろ2幕の「水着の美女/Bathing Beauty」にしろ、明るくてポップで可愛らしい。特に水着の美女はそのコスチュームも可愛くってとっても好き。でも、この明るい場面に隠されたメグの闇を考えるとちょっと怖いけど。

しかし、このファントムとクリスティーヌの間の過去が明かされる「月のない夜/Beneath a Moonless Sky」は驚きとその美しい楽曲と石丸ファントム濱めぐクリスティーヌのデュエットが美しくて、切なくて。。。素晴らしすぎるよ
それでも、最初にクリスティーヌがファントムと再会して彼を非難した際には、ラブネバ直前に観た宝塚の「ファントム」のエリックがクリスティーヌに拒絶された場面と重なってしまい。(しかもファントムでは最後にクリスティーヌに愛されて死んだのに)また拒絶されるのかぁーーー!!涙涙涙 と前半から泣いてしまったよ。苦笑
まぁ、でもそのあと直ぐに1夜だけでもふたりの間には愛があったと。いや、むしろまだ愛が続いているのだと。まさにLove Never Diesな状態で(タイトル曲は別にあるけど)
10年まえファントムは姿を消し、クリスティーヌはラウルを選んだ。
なのに、このふたりからは愛が消えたようには思えないのですよ。それだけに、クリスティーヌがファントムの依頼(=1曲だけで良いから彼の為に歌うということ)

10年ぶりに再会したファントムとクリスティーヌが良い感じになっている所に、息子のグスタフが飛び込んでくるのは、グスタフがこの物語のキーパーソンだからでしょう。

しかし1幕最後の、ファントムがグスタフを連れてファンタズマの奇妙な光景を観ながらの「美の真実/The Beauty Underneath」はカッコいい。ロック調なのにはびっくりしたけど、あの混沌とした場面と楽曲がまさにグスタフが自分の息子ではないかと考える混乱したファントムの心を表しているようで。

しかし、1幕からグスタフ役の子役さんは大活躍でお歌も上手。あとでキャストを見返したら大前君は昨年のメリーポピンズにも出演していた子役さんでした。まぁ、私が観た回には出てなかったんだけど。苦笑)
ボーイソプラノもとっても綺麗で、将来楽しみなミュージカル俳優になりそう(「お母様、怖い/Mother Please, I'm Scared!」と「とってもきれい/Beautiful」とかね)


グスタフが自分の息子だという事が分かったファントムが、自分のすべてをグスタフを残すことを聞いていたマダム・ジリーの怒りの「この10年/Ten Long Years」は呪いのように恐ろしい歌声だったんだけど(←でも個人的には好き)、本当の意味で怒り狂ったのはマダム・ジリーではなかったことが続く2幕で判明。(私はてっきりマダム・ジリーがいろいろするのかと思っちゃったよ)




音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー
歌詞:グレン・スレイター
脚本:アンドリュー・ロイド=ウェバー、ベン・エルトン、 グレン・スレイター、フレデリック・フォーサイス
追加歌詞:チャールズ・ハート
音楽構成:デヴィッド・カレン、アンドリュー・ロイド=ウェバー
翻訳・訳詞:竜真知子
 にほんブログ村 演劇・ダンスブログ ミュージカルへ
にほんブログ村