宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル グレコメ コメットシート

なにかと演出(舞台セット)が話題になっている「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」の感想メモその2です。

客席の間に舞台(ステージ)が作られているような作りになっているコメットシート。
そしてコメットシートではなくても、普段私が見ているミュージカルと比べると格段に多い客席降りでの演出。
今回は割と全体が見やすい席での観劇だったからか、1度しか観てない割にいろいろ覚えてるからメモ程度に残しておこうと思います。
(つまり物語についてのネタばれは少ないけど、演出に関するネタバレはしてますのでご注意ください。ただし、あくまでも私の覚えてる範囲なので間違えてる場合もあるかもです。)

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舞台上に作られたコメットシートは5ヶ所のブロックがあって詳しくは公式で
コメットシート座席表

いわゆるイマーシブシアターとなっているコメットシートですが、客席から見て一番近い部分にある1ヶ所とその後ろの2ヶ所がコメートシートのS席。(XA、XB、XC)
客席から一番遠い2ヶ所がコメットシートのA席。こちらは舞台後方なので観にくいかも。(XD、XE)
でも、どのコメットシートでもメインキャストも含めコメットシート内にちょこちょこ来てくれるので、舞台の臨場感を味わえる点でミュージカルファンや、キャストのファンにはたまらないのかもしれません。
ちなみに、一番前方のXAは通常のオーケストラピットの横にある感じでしょうか。
イメージでいうとオケピが3つに分かれてて、下手側がコメットシートになってて、真ん中がオケピ兼ピエールの部屋、上手が完全なオケピって感じ。
コメットシートは通常のオケピよりも浅く作られてるから、客席から見ると肩ぐらいから上が出て見えるって感じかな。
あと、オケの皆さんも舞台を歩いてオケピに入っていくし、舞台の雰囲気を壊さないようにか、みなさんある程度衣装みたいな装いされてたのが個人的にはとっても良かったです。

1幕ほとんどピエールの部屋で本を読んだり飲んだくれたりしてるピエール(井上芳雄)ですが、1幕最初の「プロローグ/Prologue」「ピエール/Pierre」ではちゃんとオケピから出て(というか入る前なので)舞台の上で唄ってます。笑
1幕前半でおもむろにXAに行ったかと思えば、唐突に割と大き目なクマさんのぬいぐるみを観客に渡したり、XBのボックスには割と長くいて、そこで隣のお客さんと乾杯しながら飲んだくれたり(また本読んだり)
初日から話題を呼んでるピエールのマトリョーシカ遊び(?)ですが、「オペラ/The Opera」の後半ぐらいから「ナターシャ&アナトール/Natasha & Anatole」の間に行われていました。場所は、ピエールの部屋の一角にあるアップライトピアノの横に座って、XC側に向かって並べてたなか。その前後にはピエールの部屋の定位置に座って磨いてたりもするけど。

ちなみにピエールも通常の客席にも降りてきますよ。これには、通常席だった私も興奮(笑)

マリア(はいだしょうこ)とボルコンスキー老公爵(武田真治)「この家のプライベートで親密な暮らし/The Private and Intimate Life of the House」では、しょうこお姉さんと筋肉先輩(失礼)武田さんのふたりの神経質で暗い暮らしぶりを見せてくれるのですが、そこにお客さんを交えて笑いの場面となるのです。
まずは、マリアがXCのお客さんの一人に結婚を迫り、つづいてボルコンスキーがXAのお客さんと結婚しようとする。でも、2組とも別の理由で結婚には至らない。苦笑
私が観た回はそれぞれがマリアが男性客を、ボルコンスキーが女性客をいじっていましたが、回によってはマリアは女性に結婚を迫ることもあるらしい。笑

ちなみに、モスクワのクラブのシーン「決闘/The Duel」の前後などでは、たくさんのキャストが各コメットシート内にいた気がします。

2幕冒頭の「手紙/Letters」では、ピエールとアンサンブルの一部は舞台上から現れますが、ナターシャ(生田絵梨花)とマリアは客席後方から現れます。
あと、エレン(霧矢大夢)や、アナトール(小西遼生)は2階席に現れるらしいです。
その際、各キャストは赤色の封筒を持っているのですが、それをお客さんに配るのですよ。なんでもこの中には各キャストの直筆サイン入りカードが入っているらしいので、もらえた人は凄いラッキーですよねっ!(うらやましい)
この場面では(演出上空席になってる)客席の上手側にナターシャが下手側にマリアが座られるので隣の席の方はこれまたラッキーですね。
開幕直前のアンサンブルから配られる配布物(エッグシェーカーとピロシキ)も、もらえる可能性が高いし。

ナターシャとアナトールの駆け落ちしようする場面までの「準備/Preparations」「バラガ/Balaga」「誘拐/The Abduction」ですが、ここでエッグシェーカーの出番です。
ここは凄く盛り上がる場面ですし、途中(おそらく)ロシア語で歌う場面とかもあってもうハチャメチャ(笑)
ピエールの部屋に戻ったピエールもエッグシェーカーを頭上に上げて振ったりするのでタイミングとかはわかりやすいと思います。
シェーカーを持ってないお客さんたちは手拍子で盛り上がってました。

駆け落ちが失敗し、既婚者であるアナトールを、ナターシャの婚約者アンドレイの親友でもありナターシャの名付け親マーリャ D(原田 薫)の古い友人でもあるピエールが叱責する「ピエールとアナトール/Pierre & Anatole
言い争いの終盤、コメットシート(XD、XE)の間くらいで、ナターシャが自殺を図るのですが、ピエールたちに目を奪われていると、ナターシャがヒ素(だったかな)を飲む瞬間を見逃してしまうかも。
病気になってしまったナターシャ「ナターシャはひどく具合が悪い/Natasha Very Ill」では、ナターシャはXDの後ろ側の舞台にいるので遠めのコメットシートのお客さんは(シリアスな場面だけど)ちょっとおいしいかな。

ここから続く「ピエールとアンドレイ/Pierre & Andrey」「ピエールとナターシャ/Pierre & Natasha」「1812年の大彗星/The Great Comet of 1812」までは、シリアスな場面になってくるので(たしか)コメットシートや客席での絡みなどはないのですが、

カーテンコールでコメットシートに挟まれた舞台の上を歩いて舞台前に出てくる演者を観ることはなかなかできないし、良い経験になるんでしょうね~。


私が観劇した日は、舞台挨拶があったのですが、芳雄さんが客席の配置上どっちむいて挨拶しても誰かに失礼になってしまうので難しいって言ってました。
確かに~~
基本的には客席を向いて話すから、コメットシートのお客様はキャストの後姿を見ている時間が意外と多いかも。
あと、本公演は客席参加型のミュージカルですが、観客のノリが良いとキャストは(まぁ、当然ですが)喜んでいるそうですよ。
その逆だと地味に傷ついているらしい。

というわけで、いつもは客席でおとなしく観劇するのがマナーですが、本作では(特にバラガの場面では)周囲に迷惑にならない程度に音楽に乗って楽しむのが正解かもですね。



あぁ、地方民でなければ、当日券買ってもう1度観に行くのになぁ~~
再演する場合は地方にもぜひ!(ってコメットシートとか演出上なかなか難しいのかなぁ)


ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812
音楽・詞・脚本・オーケストレーション:デイブ・マロイ
訳詞・演出:小林 香
原作:レフ・トルストイ(「戦争と平和」より)
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