宝塚観劇の日々

宝塚観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル マタ・ハリ

 韓国発のミュージカルで日本初演となりました マタ・ハリを観に行ってきました。

 

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今回の公演は一部ダブルキャストなのですが、なんといっても主演の加藤和樹さんが2役を役替わりで出演しているという事が注目すべきポイントですよね。

ちなみに私が観たのは次のキャスト

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  マタ・ハリ:柚希礼音
  ラドゥー:加藤和樹
  アルマン:東 啓介
  ピエール :西川大貴
  パンルヴェ栗原英雄
  アンナ:和音美桜
  ヴォン・ビッシング:福井晶一

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公演前に制作されたイメージ動画をみて、キャストを決めました。というか、そもそも観劇自体を決めました。苦笑

マタ・ハリっていうと、やっぱり有名な女スパイってイメージだし、(実際どうだったかは別として)ぶっちゃけハニートラップを駆使して活動してたイメージがあったので、主演の柚希礼音さんとはイメージが違ったんですよね。

でも、他のキャストと、やっぱり楽曲がフランク・ワイルドホーン氏だって事で気になってたのです。
キャストは、まぁ、悪い加藤さんが観たかったって事で決めました。笑
シュガー(佐藤隆紀)のラドゥーも観たいなぁと思ったんですけどね。

 

さて、ネタバレ含む感想です。

 
個人的感想の前に、簡単なあらすじを

パリを拠点にヨーロッパ中で活躍するダンサー マタ・ハリ。彼女の人気に目をつけたフランスの軍人ラドゥーは彼女が隠してきた過去をチラつかせて、スパイをするよう半ば強要する。同じ頃、パリの街で酔っ払いに絡まれていたところをマタ・ハリは運命の恋人となるパイロットのアルマンに助けられる。
執拗なラドゥーからの要求をマタ・ハリは受け入れることにする。ドイツでの活動は成功したように思われたが・・・・

 

マタ・ハリにスパイになるよう要求するラドゥー(加藤和樹)は冷酷で酷い人物なのかと思っていたのですが、意外とそうではなくて、ただただ一心に、長引く戦争を少しでも早く終わらせるために行動する人でした。1幕の最初の方で戦地で戦う仲間(軍人)を想いながら歌うシーンなどは全然悪い人などではなく、むしろ仲間を想う良き軍人だなぁと思いました。
マタ・ハリの事も戦争のための駒として扱うっていうよりは、むしろ恋心さえ持っているようにみえましたし、アルマンと対峙する場面は明らかにアルマンに対して嫉妬しているようにみえました。また、最後にマタ・ハリを2重スパイとして法廷で糾弾する時でさえ、悪い人物には見えませんでした。
それが、物語上良いのか/悪いのかわかりませんが、悪い男 ❝加藤和樹❞ を観に行った割に、そうでなかった加藤さん演じるラドゥーにも満足したので個人的には結果オーライってところでしょうか。
舞台の上の加藤さんって不思議とカッコよく見えるんですよね。あと、歌声がけっこう好みだなぁと歌を聴きながら改めて思いました。

 

宝塚時代ダンスが得意だった柚希さんということで、韓国版では主演女優ではない別の、陰のマタ・ハリ役の方が踊っていたシーンも、柚希さん本人が演じられるって事だったので、ダンスシーンとかは期待していたのですが、演出上?振付?ダンサー柚希さんが生かされてるとは思えなかったのがちょっと残念。(もったいない)
むしろあのお衣装(インドネシア舞踊ってよりは、ベリーダンスのお衣装に近いヤツ)から見える柚希さんの鍛え上げられた筋肉がごっつくて。。。。なんていうか、アスリート寄りなんですよね。
私が観た回はマタ・ハリの恋人役を東さんが演じていたのですが、おそらく(恋人という意味での)並びの相性は加藤さんだったように思いました。(なので、おそらくベストキャストはアルマン加藤、ラドゥーシュガーだと思う。まぁ、このバージョン観てないけど。苦笑)
お芝居中は感じなかったのですが、加藤さんや東さんと一緒に歌いだすとその低音ヴォイスがヒロイン向きではないんじゃないかなぁ~と思いました。力強い女性を描いてるって点では確かに似合っているのですが、なんというか、ミスキャスト感は拭えなかったです。。。少なくともファム・ファタールには見えないですよね。
やはり、長年宝塚で男役を演じていると難しいんですかね。

 

東 啓介さんは今回初めて観る役者さんだったのですが、まずその頭身にびっくりした!身長高いっ!頭小ちゃいっ! 加藤さんも180超えの長身なのに、その加藤さんと並んでもず~と大きい。ピエール役の西川さんが小柄なもんだから、ピエールを説得するシーンとか、もう大人と子供サイズ。
柚希さんも高身長な方だから、柚希さんや加藤さんと並べば不自然さはないのですが、他のキャストと並ぶとちょっと微妙だったな。。。(なんかひょろっとしてる)
お歌は正直たまに危ういところもあったのですが、今作がグランドミュージカル2作目って考えると、まだまだ若いですし将来が楽しみな役者さんかもです。カッコよかったしね。

 

マタ・ハリの衣装係で友人でもあるアンナ(和音美桜)が1幕でマタを想って歌う歌が、もう、本当にこのお話の全てを示唆していましたね。そんなにキャストが多くない舞台で、和音さん福井さんの出番も含めナンバーもあまりなかったのが地味に残念だったかも。和音さんのお歌は素敵でしたけどね。福井さんはソロもなかったんじゃないかしら。(すでにうる覚え。汗)

 

 

日本初演といっても、オリジナル作品ではないですし、どこまでが今回の演出/脚本なのかなどはわかりませんが、マタ・ハリの生涯というか背景を知っていればなんとなく想像はつくんだけど、舞台だけ見てる分ではちょっと。。。という部分がいくつかあったのが残念でした。
そもそも何故マタ・ハリがスパイになることを承諾したのかってくだりがわかりづらい、というか説得力に欠けてた気がしました。
また、スパイになることになったきかっかけというか、マタ・ハリが隠し続けていた過去をアルマンに告白するシーン、さらっとしすぎやしませんか?

あと、ラドゥーがアルマンに危険な任務に就かせるのは嫉妬から来ているとも取れますが、マタ・ハリを追い詰めるのは自分の思う通りにいかない彼女に対して怒りを感じているという個人的感情からなのか、それとも軍の、民衆の士気を上げるためなのか。
などなど、腑に落ちない(描き切れていない)場面があったのが残念。それは、演出のせいなのか脚本のせいなのか演者のせいなのか。。。。そもそも私の感受性の問題なのか。

 

逆に、布を使った演出はステキだなっと思いました。場面(国)が変わるシーンで国旗もを模した布一枚でそこがどこかわかるし。
また、マタ・ハリが裁判にかけられるシーンの布を使った演出とかね。上手だなぁと思いました。
その分、ラストのマタ・ハリが銃殺されるシーンの演出は残念でした。銃殺された瞬間にマタ・ハリが倒れるなり、銃殺される瞬間に布が出てくるなりすればよかったのに。。。あの演出は、私にはよくわかりませんでした。残念。


もし再演されることがあるとしたら、もうちょっと脚本?演出?がブラッシュアップされると良いなぁと個人的に思いました。あと、キャスト変更したほうが良いかもですね。

 

 

 

ミュージカル「マタ・ハリ
脚本:アイヴァン・メンチェル
作曲:フランク・ワイルドホーン
歌詞:ジャック・マーフィー
訳詞・翻訳・演出:石丸さち子

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