宝塚観劇の日々

宝塚と観劇の日々

宝塚を中心に観劇の感想などを備忘録的に。。。

ミュージカル「レ・ミゼラブル」30周年

早いもので先月の事になりますが、、日本公演30周年となるミュージカル「レ・ミゼラブル」を観てきました。

5月の帝劇(帝国劇場)での公演を皮切りに、大阪、福岡、名古屋と約6ヶ月間に渡り公演されていましたが、私が観劇したのは最終地である名古屋・中日劇場です。

 

   

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宝塚でもたまに役替り公演等ありますが、外部作品(宝塚以外)ではWキャストとかよくありますよね。

それって、ホント大変。どのキャストで観るかとか、どの組み合わせがいいとか。

しかも、レミゼは(ほぼ)トリプルキャスト!いろんな組み合わせで観たい気持ちはあれど、なかなかそうは出来ないのが残念~。

 

ってことで私の観劇キャストは以下↓

 

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   バルジャン:吉原光夫
   ジャベール:岸 祐二
   ファンテーヌ:知念里奈
   エポニーヌ:唯月ふうか
   マリウス:海宝直人
   コゼット:清水彩花
   テナルディエ:TENTARO
   マダム・テナルディエ:鈴木ほのか
   アンジョルラス:相葉裕樹

 

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久しぶりの観劇ってわけでもないのですが、劇場に入った時からテンションが上がってドキドキしてました。レミゼって基本暗くて重い話じゃないですか?でも、なんだか開演前にはドキドキしちゃいました。

 

おはなしのあらすじは私が書くまでもないと思うので、個人的(っていつもそうですが)感想を。

 

観たいと思っていた、吉原バルジャンは流石でした。やっぱり身体も大きいしジャン・バルジャンのイメージにぴったりでした。迫力もあるし、特に「彼を帰して / Bring Him Home」と「バルジャンの告白/ Valjean's Confession」はもの凄くよかったです。歌声ももちろんのことその演技も素晴らしかったです。

 

個人的にジャベールは好きではないキャラクターなのですが、岸さん演じるジャベールはそこまで憎憎しく感じませんでした。ジャン・バルジャンが言ったように自分の職務に忠実だっただけなのかなぁと思えました。

あと、個人的には岸さんの歌声って悪役ってより主役よりの良い声だと思うんですよね。だからかも、と思いました。

 

フォンティーヌ演じる知念さんは美しいんだけど、不幸そうな面持ちがとってもぴったり(褒めてます)それでいて、「夢やぶれて/ I Dreamed a Dream」で聴かせる歌声は力強くて。でも、なんといっても、死に際のファンテーヌが見事でした。もう、「ファンティーヌの死/ Come to Me(Fantine's Death)」は、つらくてつらくて。歌に入る前のうわごとのようにコゼットを呼ぶシーンとか見事でした。

 

どうやったら、こんなろくでもない両親からこんなに良い娘が育つんだ?と思えるエポニーヌ。ふうかちゃんのエポニーヌは素晴らしかったです。エポニーヌのマリウスに対する想いが切なくて切なくて。

ふうかちゃんのややハスキーな歌声がエポニーヌに凄く合ってて、特にマリウス&コゼットのデュエットにエポニーヌが加わる「心は愛に溢れて/ In My Life/A Heart Full of Love」などは、マリウスとコゼットが恋に浮かれて幸せな雰囲気をだしているのとはホント対照的で。「オン・マイ・オウン/ On My Own」ももちろんよかったですし、でも、歌声も良かったのですがマリウスのことが好きで好きで仕方がないのに、鈍感マリウスがまったっくそれに気づかず、それでも最後までマリウスのために死んでしまうエポニーヌの演技が素晴らしかったです。

 

個人的にはマリウスはそんなに好きではないキャラクターなのですが、今回は演出のおかげか海宝くんのおかげかそんなにイヤじゃなかったです。

(どうしてマリウスが好きじゃないのかって、それは、アンジェラスとか仲間たちが革命のために頑張っているのに恋にうつつを抜かしてしまうところと、エポニーヌに対する鈍感すぎる態度ですね。やっぱり)

なんでしょう。別に低音ヴォイスってわけじゃないですけど、ハンサムな声してますよね。マリウス役がはまってたと思いました。どうしてもエポニーヌ側の視点で観てしまうので、マリウスの行動は歯がゆいわけですが、でも今回観ててエポニーヌとコゼットが恋してしまうのもなんだか納得しちゃうところはありました。

 

清水さん演じるコゼットですが、あのマリウスと出会った後の「プリュメ街/ Rue Plumet/In My Life」のあの初めて恋を知った瞬間のはじけるような歌声と演技が可愛らしかったです。

 

TENTAROさん、鈴木さん演じるテナルディエ夫妻は、最初から最後まで良い感じに嫌なヤツで。でも、どこか憎めないのはあの軽快な音楽(宿屋の主人の歌/ Master of the House)や、お2人によるところなんでしょうかね。

まぁ、全体的に重苦しい作中の中、この2人のシーンは唯一と言っていいくらい明るい曲調ですしね。最後の「結婚式-宴会乞食/ Wedding Chorale / Beggars at the Feast」で手拍子が起きるのも納得。

 

マリウスよりも、個人的には好きなのがアンジョルラスです。現実ではイヤかもしれませんが、やっぱり舞台上では恋に生きるよりは民衆のために革命を進めるリーダーの方がかっこいいんだもん。

今回アンジョルラス役の1人として初めて抜擢された相葉くんですが結構よかったですー。ともすればマリウスも出来るんじゃないかと思うぐらいの好青年に感じました。最後学生たちが戦い、死んでいく「最後の戦い/ The Final Battle」のシーンの歌唱とか凄い印象的でした。

 

 

そんなにたくさんのミュージカル観てきたわけではないのですが、そこまで子役の演技に感動することはないのですが、今回のガブローシュ役の廣田礼王恩くんは凄くよかったですー!

いや、もちろん、ガブローシュっていう役がレミゼの中では結構印象的になる部分はあるとは思うのですが、まぁ、それを差し引いても良かったです。良い演技と歌を聞かせてもらいました。

 

また、こちらもメインキャストではないのですが、司教様役の中西勝之さんも素晴らしかったです。プロローグで少し出てくるだけなのですが、ジャン・バルジャンが改心するのも理解できるような慈愛に満ちた美しい歌声でした。

 

 

ここまで、つらつらと書き連ねてきましたが、映画版は観たことがあったのですが、実はレミゼを観劇するのは初めてだった私。

話には聞いていましたが照明が本当に少なくてステージが暗いですね。なんていうかステージ後方からライトがあたってたりして逆光のようになってる。(前方席だったので、まだステージが結構良く見えたのですが、これで後方席とかだったらどうなるんだろう・・・)

でも、7月革命のシーンはその逆光が凄く上手く使われていてよかったです。印象深かったです。

 

 

レミゼはやはり重たい話なので好き嫌いはもしかしたらあるかもしれませんが、なんといっても楽曲が素晴らしいですしここまで長く再演される人気作になるのも分かる気がします。

 

名古屋で公演される際はずっとここ中日劇場で公演されてきたのですが、そんな中日劇場も来年2018年3月に閉館してしまうんですよね。老朽化のため建物の建替えとなるようですが、新しいビルには劇場を設けないそうで。。。

今後、東宝作品や宝塚は現在建替え工事中の御園座で公演されるのでしょうか。。。

 

 

 
 
 

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